2014/02/25

海外人民元建ての決済事業開始

中国(上海)自由貿易試験区で決済機関による国境を越えた人民元建て決済業務のテスト事業がスタートした。銀聯支付、快銭、通聯など5つの決済機関と提携銀行が協力を締結したという。今後は第三者決済機関を通じて、消費者は人民元で海外ネットショッピングが楽しめるようになること、国内の企業も人民元で国境を越えた業務を展開できるようになるということだ。

銀聯の電子決済業務の担当者が協力締結の場で、海外のネット店舗から赤ワインを購入してみせた。銀聯支付で国境を越えた人民元建て決済を行ったので、商品代金と配送料のほかは手数料を支払う必要がなく、外貨両替の煩わしさから開放されることを示した。

第三者決済機関に国境を越えた人民元建て決済を認可すれば、消費者から決済機関、銀行、店舗へと動く代金がすべて人民元建てで計算され、決済されるようになる。こうなればレートの変動リスクを回避することができる。銀聯はすでに海外の多数の航空会社やホテルと商談を進めているが、このサービスに対応するには、海外企業が人民元建て口座を開設する必要があり、監督管理機関の認可を受けることも必要で、実現には一定の時間がかかるという。

台湾地区の情報技術(IT)サービス企業・関貿網絡の連鯤菁総経理(社長)によると、貿易プロセスの90%がオンラインでできるようになり、貿易にかかる時間が半分以上短縮されるようになった。台湾地区の輸出企業の多くにとって、国境を越えた人民元建て決済が始まったことは大きな福音だという。すぐに消費する商品だけでなく、今後は工業製品もネットで貿易取引できるようになることを期待する。そうなれば、未来の大陸と台湾地区との貿易にはなお大きな発展の可能性があることになる。

人民銀は第三者決済機関による国境を越えた人民元建て決済業務のテスト事業を認可したが、この業務の展開を背後で支援するのはやはり銀行だ。中国銀行上海支店の潘岳漢行長(支店長)は、「商業銀行にとって、第三者決済機関による国境を越えた人民元建て決済業務を支援することは、自らの業務革新に可能性を与えることになる。たとえば、国境を越えた資金の投資需要や両替需要が増加することになる。資産運用商品、債権商品、リスクヘッジ商品など、いずれも大きな革新の可能性をもつようになる」と話す。また潘行長はネットバンキングが従来の銀行に与えた打撃について、ネットワーク化は単なる手段に過ぎないという。銀行にとって今最も重要なことは、銀行本位に回帰することで、顧客と実体経済によりよいサービスを提供することだと指摘する。

情報源:新華社、人民網