2015/10/09

PayPalは中国向け越境EC支援、リクルートは訪日中国人需要を狙う

訪日外国人の急増をにらんだネット企業の動きが活発化している。翻訳サービスのGengoは訪日客によるサイト閲覧需要増で業績が好調。米ペイパルは中国へのEC事業者進出を支援する。リクルートグループは中国の決済最大手「Alipay(アリペイ)」のサービスを国内飲食店に広げる。日本市場に押し寄せる中国人をいかに自社の売り上げに結びつけるか。

日本政府観光局の調査によると2014年の訪日外国人者数は1341万人。2011年の620万人から4年連続で急伸し、2015年には2000万人に達する可能性まで出てきている。その中でも急増しているのが中国人観光客だ。純粋に観光目的で来ている中国人者数は2014年時点で約175万人。前年比で148.8%増という驚異的な伸びを見せている。

米ペイパルは2015年10月21日から、日本のEC事業者を対象とした中国市場向け越境EC支援事業を始めることを決めた。2010年から同社のデジタルウォレット「PayPal」で利用可能になっている銀聯を中国の消費者向けに再度訴求し、PayPalの利用者拡大、および日本のPayPal導入企業の売り上げ拡大を支援する。中国人観光客の増加による“爆買い”効果を、帰国後のEC購入にも波及させたい考えだ。

ペイパルが開始するプログラムは「ペイパル・チャイナ・コネクト」。既に米国、英国、フランス、ドイツ、オーストラリア、シンガポールで実施しており、銀聯国際、中国建設銀行、平安銀行、口コミサイトのSMZDMなどと組み、中国消費者向けに日本のEC事業者の商材の訴求する。今後、中国でのパートナー企業を拡大していく予定だ。

同プログラムに参加するのは決済サービスとしてPayPalを導入しているニッセンホールディングス、コスメ・コムなど15社。ペイパルは継続的に同事業を展開していく予定で、年末までに計4回のキャンペーンを展開する。ペイパルは現在、203カ国と地域に1億6900万人の会員を持つ。

一方、リクルートライフスタイルは2015年9月29日、ベリトランスや中国最大手の決済プラットフォーム「Alipay」との提携を発表。年内をめどに自社が提供する無料POSアプリ「Airレジ(エアレジ)」を導入している一部店舗で「Alipay国際決済」の対面決済サービスを利用できるようにする。これによってAlipayアプリを利用している中国人観光客はAirレジ加盟店でQRコードを提示するだけで決済できるようになる。ビックカメラやパルコなどの店舗でまず開始する。

同社は2015年5月11日から、自社が提供するグルメ情報サイト「ホットペッパー グルメ」に掲載されている東京・大阪・京都の飲食店情報をAlipay上に掲載し始めた。情報取得から決済に至るまで一連でAlipayと協業することで、訪日中国人を取り込みたい考えだ。

銀聯やAlipayなど中国人にとって主流の決済環境を取り込むのは、中国人需要を取り込む上で必須。今後、ECサイトや飲食店などにどれだけ誘客できるかが鍵を握りそうだ。

情報源:日経コンピュータ

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