2017/03/11

中国の「EC村」が84万人の雇用創出

山東省のある村で、伝統工芸・柳編みのインテリア雑貨を作る農民たち。壁には、「農村淘宝への加入歓迎」という宣伝文句を書いた掛け軸が掛けられている。

全世帯数の10%以上がショッピングサイト・淘宝網にネットショップを開設し、その取引額が年間1000万元(約1億6500万円)以上となっている村が、中国では「淘宝村(Taobao Village)」と呼ばれている。例えば、山東省博興県錦秋街道湾頭村の伝統工芸・柳編みのグッズが大人気になり、2016年のオンライン売上額が3億元(約50億円)に達した。また、四川省南充市西充県鳳鳴鎮双龍橋村は農村旅行とECを組み合わせ、民宿の「おもてなし」をグレードアップさせ、オンライン予約が殺到。外国人観光客も大勢訪れた。

「淘宝村」の出現は、ECが中国の農村経済の発展や農民の所得増加を促進させている証。中国農業部(省)は、16年、中国では農産品のオンライン取引額が前年同期比46%増の2200億元(約3兆6300億円)に達したと試算している。淘宝網(Taobao)を展開する阿里巴巴集団(アリババグループ)の研究機関・阿里研究院が最近公表した報告によると、中国には「淘宝村」が1311ヶ所あり、84万人以上の雇用を創出したという。

ある専門家は、インターネットが普及し農村の物流ネットワークが整備されるにつれ、農村部の物流の情報が制約されたり、物流のベースが不安定だったりという問題がある程度改善され、中国中西部、特にその辺鄙な地域の発展のポテンシャルがうまく掘り起こされ、消費者がそれらの地域の商品をスムーズに購入することができるようになったと分析する。

インフラの整備の遅れや低所得、競争力不足などの要素がこれまでずっと、農村部の発展を妨げ、その労働力が流出してしまう主な原因となっていた。農村のECは、農村市場環境の最適化、産業構造のグレードアップ、余剰労働力の移転などの面で大きな役割を果たしている。統計によると、裕福になるためのプロジェクトが実施されているのを背景に、実家のある村に戻る人が増加し、農村のECが発展したことで出稼ぎに出る人の数が約1200万人減少した。

情報源:人民網