2017/06/19

WeChat対Apple、妥協か対抗か

米アップル社はこのほどアップルストアの契約条項の中に、「微信」(WeChat)アプリ内のコンテンツへの寄付機能「リワード」をアプリケーション内課金(IAP)の1種類とみなし、アップルが30%の歩合を徴収することを明らかにした。この条項が有効になると、微信公式アカウントのリワード、専門的文章の公開プラットフォーム·知乎専欄のリワード、各種中継プラットフォームのリワードなど各方面のリワード機能がいずれも影響を受けることになる。またリワードや広告で稼いできた作者や団体の多くが、よりはっきりとした影響を受けることになる。

IAPとは、携帯電話のアプリケーションでバーチャル商品を購入した時に利用される一種の料金支払いモデルだ。アップルのiOSシステム、アンドロイドシステム、マイクロソフトのウィンドウズフォンシステムなどさまざまなシステムが対応する。ユーザーがバーチャル商品購入の注文を出すと、アプリは携帯電話のシステムを通じて注文を処理し、システム側は決済に関する情報を検証し、審査が通れば、アプリの開発サイドにこの注文が審査を通ったことが通知され、アプリサイドはユーザーにバーチャル商品を発送する。

これまでアップルはIAPの範囲内の商品について30%前後の歩合を徴収すると一貫して規定してきた。規定対象のバーチャル商品には、書籍、音楽、動画、ゲーム用通貨などがある。中国のインターネット独特のリワード機能はこれまではIAPの範囲外としてきた。

アップルの最新の改訂版iOS条項では、リワードが明らかにIAPの範囲に組み込まれており、「アプリケーションはIAPを利用して支払いをし、ユーザーがアプリ内でデジタルコンテンツの提供者にリワードを送るようにしなければならない」としている。また、「アプリ内で顧客を誘導してIAP以外のメカニズムで購入のボタンを押したり、外部にリンクしたり、その他のコールトゥアクション(CTA)を行ってはならない」と規定される。

開発者の説明によると、アップルのシステムでは、アプリ内で支払いをする場合、アップルのIAPシステムに基づき、アップルのIDを利用して購入しなければならない。アップルはユーザーがアップルのサーバーを回避してアプリ内で直接料金を支払う行為に対応しておらず、アップストアにジャンプして購入するか、開発者がアップルの公式ルート内に設置したサーバー上で購入しなければならない。こうしたやり方のメリットはアップルがアプリの料金徴収を監督管理するのにプラスであること、アップルが購買行動に対し歩合を徴収するのにプラスであることだ。

リワードは中国インターネットが一定のレベルに達して生まれたものだ。現在は主に有料コンテンツと中継プラットフォームの2種類のアプリケーションで利用されており、有料コンテンツでは微信公式アカウントでコンテンツ制作者にリワードを送る場合、知乎専欄でリワードを送る場合、また「微博」(ウェイボー)の文章公開アプリで作者にチップを送る場合に主に利用される。中継プラットフォームはどこもプロデューサー側にリワードを送る機能があり、これがプロデューサー側の主な収入源の一部になっている。

アップルがリワードから歩合を徴収すると発表すると、プラットフォーム側はさまざまな反応を示した。最も激しく反応したのは微信で、今年4月に改訂条項の内容を把握するとすぐ、「iOS版微信公式アカウントプラットフォームで発表された記事へのリワード機能を停止します」と発表。初めはやり方を変えてリワードを継続することを目指し、ユーザーには「二次元コードを使って送金する方法に調整される」と呼びかけていた微信だが、わずか数時間後には「二次元コードを使った送金機能も利用できなくなった。これで、iOS版微信の公式アカウントの記事のすべてのリワード機能が利用できなくなった」と発表した。

微信によると、「アップル側と長期に渡りコミュニケーションや協力を行ってきたが、最終的にiOS版微信のリワード機能を調整せざるを得なくなったことを残念に思う。これと同時に影響を受けるものには微信の表情イラストに対するリワード機能がある。今ではユーザーはアンドロイド版微信を通じてしか気に入ったイラストの制作者にリワードを送れなくなった」という。

知乎は文章の作者に通知を送り、アップルの要求に応えることとし、専欄のリワード機能をIAPメカニズムに接続させて決済を行うこと、アップルは30%の歩合を徴収することを明らかにした。iOSユーザーが作者にリワードを送る場合は歩合の分が減額されるが、アンドロイドユーザーなら影響を受けないという違いが生まれる。

情報源:北京青年報

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