2017/07/30

爆進する中国フィンテック、NY上場の企業も続々誕生



急拡大を続ける中国のEコマースを支えるのが、現地のフィンテック企業らだ。2016年11月の「独身の日」にアリババ運営のEコマースサイトは約1.7兆円の売り上げを生んだが、買い物客の多くが利用したのがアリババのクレジット払いサービス「ホア・ベイ(花唄)」だった。

中国では銀行は個人向けの融資を行わず、クレジットスコア(信用履歴)を持つ中国人は人口の25%しか居ない。中国のフィンテック企業らがターゲットとするのが、その残りの75%の人々だ。

この分野ではアリババをはじめテンセントのWeBankや、バイドゥのYou Qian Hua等、テック企業の大手らがしのぎを削っている。しかし、ここで注目すべきはフィンテックに特化した独立系企業の台頭だ。

この分野の大手として知られるのが上海本拠のChina Rapid Financeや北京のCreditEase(宜信)、Yongqianbao(用銭宝)の3社。これらの企業はビッグデータを活用し、クレジットスコアを持たない人々に貸付を行っている。

中国人民銀行のデータによると2015年、中国でのモバイル決済利用人口は65%の増加となった。モバイル決済は利用者の決済履歴を拾い集め、ビッグデータによる消費者の行動予測を可能にする。フィンテック企業らは利用者の同意を得た上でWeChat PayやTモールの購買履歴にアクセスし、データの正確さに磨きをかけている。

中国最大の消費者金融サービスであるChina Rapid Finance (CRF)は、都市部の教育水準の高い20代を主要顧客とし、今年5月にはニューヨーク証券取引所に上場。貸出金額は2014年の3億3500万ドルから、2016年には10億6200万ドル(約1200億円)まで増加した。

また、北京本拠のYongqianbao(用銭宝)は創業から3年の企業だが、AIを活用したリスクマネジメントを行い、これまで1000万件以上の貸付を行った。

Yongqianbaoの創業者Jiao Keは中国清華大学でコンピュータサイエンスを学び、マシンラーニングを活用したシステムで事業を拡大。今年3月にはカイフ・リーが率いるシノベーション・ベンチャーズ(Sinovation Ventures)から6700万ドルを調達した。

そして、この分野のパイオニアと呼べるのが2006年創業の北京のCreditEase(宜信)だ。同社のオンライン金融部門Yirendai(宣人貸)は投資家と消費者をダイレクトにつなぐP2Pレンディングを行い、2015年にニューヨーク証券取引所に上場。昨年の同社の売上は4億8800万ドルに達した。

CEOのNing Tangは「創業当初は自分たちのビジネスモデルをどう呼べばいいか分からなかった。当時はまだP2Pレンディングという言葉も一般的ではなかった」と述べている。

過去10年にわたり同社は個人向け金融を行ってきたが、今後は中小企業向けの貸付にも業務範囲を拡大していくという。

Tangによるとこの分野での課題はフィンテック企業らがデータを互いにシェアしていくことだという。CreditEaseはデータ共有プラットフォームのZhi Cheng A Fuを開設し、収集したクレジットスコアを他企業にもオープン化した。

「オープン化の試みは我が社に敗北をもたらすと多くの人は言った。しかし、フィンテック業界全体の成長なくして、我が社の成長もないと考えている」とTangは述べている。

情報源:Forbes

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