2017/10/21

中国のシェアサイクルを支える技術とは

今、上海を訪れると至る所で黄色い自転車を見かけることになるだろう。この黄色い自転車の正体は中国で急成長のスタートアップ「オッフォ(OFO)」が手がけるシェアサイクルだ。スマートフォンのアプリで決済を行うと一定時間自転車が利用できるようになり、訪問先で乗り捨てることができる。利便性の高さから上海では主要な交通手段の一つになっており、中国国内だけで800万台が配置され、1日に述べ2500万回の利用があるという。サービス提供地域は中国だけに留まらず、米国、英国、シンガポールなど世界170都市に展開し、総ユーザ数は1億人を超えている。

シェアサイクルの主要なモバイル技術は、自転車の状態を認識するセンサー、収集したデータを分析するIoTプラットフォーム、決済等の機能を提供するスマートアプリの三要素が重要な役割を果たす。そして、運用にはスマートフォンと連動し、正しい利用者であれば鍵を解除し、利用が終わればロックされる「スマートロック」の仕組みが欠かせない。ファーウェイはオッフォのIoTプラットフォームとスマートキーを支えている。

オッフォのスマートキーは従来型は2Gの無線を利用したモデルであったが、このモデルでは2~3ヶ月で電池交換が必要であったり電波の到達範囲で課題があった。この問題を解決するため、オッフォはファーウェイとNB-IoTチップセットを用いたスマートキーを開発した。

NB-IoTは、単3電池2本で10年間も通信できると言われるほど「低消費電力」が長所だが、オッフォの新型スマートロックは電池交換なしで2~3年運用することが可能だという。なお、この2~3年という期間は、ちょうど自転車のライフサイクルにマッチしており、一台の自転車が稼働している間は理論上は電池交換が不要となる。

また、低消費電力以外に考慮しなければならないのがセキュリティだ。シェアバイクのように誰でも触ることのできる場所に置かれる製品は不正利用者からの攻撃にも対抗策を持たなければならない。ファーウェイのNB-IoTチップセットは、独自開発のセキュリティ専用のコアを持ち、安全性を高めているという。

ファーウェイはこのNB-IoTチップセットを既に月間100万個生産する能力を持っており、オッフォのサービス拡大を支援している。ファーウェイの技術により、利用者の行動情報の収集分析が可能になったオッフォは、今後ビッグデータ化した人々の行動データから新たなサービス開発を検討しているという。

社会のデジタル化と共に、リアル店舗のECサービスの強化は必然の流れとなり、宅配便利用が拡大している。日本国内だけを見てもこの10年間で宅配便の取り扱い個数は8億個増加し、2016年時点で40億個に到達し、近い将来60億個に到達すると見られている。

こういった環境の中、宅配便業界では慢性的な人手不足が続いており、この宅配便需要増に応えるには、何らかの施策が急務となっている。このような状況の中で期待されるているのが物流のデジタルトランスフォーメーションだ。世界の物流業界において、IoTを活用したデジタルトランスフォーメーションは2025年までに最大1.9兆米ドル(約217兆円)の経済価値を生み出す可能性を秘めている。

情報源:EZ