2017/11/08

スマホアプリの実情判明、WeChatは世界3位

スマホアプリ分析最大手、米アップアニーのツールが、この分野にも対応するようになったためだ。そこから見えてきたものとはこれまで、中国のスマホ市場で8割以上を占めるとみられるアンドロイド系スマホのアプリは、実情がつかみにくかった。中国の特殊なアプリストア体制のためだ。

今回、アップアニーの分析ツールが中国でのアプリ分析に対応した意義は2点ある。一つは、中国で大勢を占めるアンドロイド系アプリの利用状況がわかるようになったこと。二つ目は、アップストア、グーグルプレイストア、それに中国のアンドロイド系のローカルストアを合わせることで、世界のアプリ市場を一つの物差しで比較できるようになったことだ。結果、中国のアプリだけでなく、中国のアプリ企業のグローバルな勢いや立ち位置などが、見えてくるようになった。

アプリで重要視される指標に「月間アクティブユーザー数(MAU)」がある。1カ月の間に少なくとも1回、そのアプリを使ったことのあるユーザーの数をカウントしたものだ。メーカーの中には「ダウンロード数」を強調する企業も多いが、広告の大量投入で一気に稼ぐことが可能で、ダウンロードした人が実際にそのアプリを「便利」「面白い」と感じているかはわからない。アプリの真の実力を判断する指標としては、アプリを実際に使っている人の数の方が、より適している。

今回アップアニーが公表した、世界のスマホアプリのMAUのランキング(一般アプリ、ゲームアプリ)を見てみる。一般アプリでは、1位がフェイスブック(FB)、2位がFB傘下の「Whatsapp(ワッツアップ)メッセンジャー」、そして3位に中国のテンセントのメッセージングアプリ「WeChat(微信、ウィーチャット)」が入った。4位は「FBメッセンジャー」、5位はFBグループの写真系SNS「インスタグラム」だ。トップ5の中で、FBグループ以外で入ったのはWeChatだけだった。

各社が決算期などに発表しているMAUでは、FBは20億人、ワッツアップとFBメッセンジャーは13億人、WeChatは9億6300万人、インスタグラムは7億人。FBグループのアプリは、いずれも世界の多くの国で使われる「グローバルアプリ」。これにWeChatが対抗できているのは、スマホ王国・中国でメッセージングアプリの市場を押さえていることによる。MAU10億人弱は、日本、台湾、タイなどで普及しているLINEのMAUが2億人超で頭打ちとなったことを考えれば、驚くべき数字だ。

WeChatはメッセージングアプリの枠を超え、商品を買ったり食事代を支払ったり、タクシーを呼んだりもできる。パソコンに比べてスマホアプリは高齢者にも使いやすく、WeChatは幅広い世代の「生活インフラ」として根づいている。

中国では現状、FBをはじめ、海外のSNSアプリは規制によって使えないものが多い。仮に規制解除となっても、WeChatの牙城を突き崩すことは容易ではないだろう。

情報源:アップルアニー