2018/03/19

増加する中国人観光客、モバイル決済は10倍に

中国人観光客が増加するなか、大阪の小売店で中国のモバイル決済サービスを取り入れる動きが広がっている。現金やクレジットカードでの支払いが主流の日本に対し、中国では都市部を中心に急速に利用が進んでおり、観光客の多い大阪では欠かせない決済手段になりつつある。

大阪・ミナミの雑貨店「なんばロフト」では、買い物の中国人観光客の多くがスマートフォンの決済アプリに映し出したQRコードを店の端末にかざし、支払いを済ませる。北京から来た女性(30)は「中国ではモバイル決済ばかり。日本でも使えるのは便利」と語った。

売り上げの約15%を中国人観光客が占める同店は、早くに対応可能とした中国人向けの「銀聯カード」に加え、2016年2月と17年1月、中国のモバイル決済「WeChat Pay」「Alipay」を相次ぎ導入した。現在、現金での支払いはほとんどなく、銀聯カードとモバイル決済ばかりという。

WeChat Payの導入を仲介する代理店の一つ「ネットスターズ」によると、昨年11月時点の加盟店は約1万、決済額は月数十億円で、前年同月比でともに約10倍。アリペイの複数の代理店も「大幅に増えている」という。

中国の都市部では、モバイル決済の利用者が98%に上るとの調査結果がある。日本では、日本銀行の調査(同)で6%程度にとどまっているが、最近は大手チェーン店だけでなく、中小の小売店にも普及し始めている。財団法人「大阪商業振興センター」は昨年12月、府内の商店会関係者らを集め、モバイル決済に関する勉強会を実施。今後も情報提供を進めていく。

千日前道具屋筋商店街振興組合(大阪市中央区)は、中国の旧正月・春節(2月16日)に中国人観光客が増えるのに合わせ、モバイル決済の導入を呼びかけた。ガラス食器店や金物店など約10店舗が応じて、実験的にアリペイを使い、効果を確認してきた。

同振興組合の田部誠事務局長は「導入して間もないが、中国人が当然のようにモバイル決済しており、効果が出ている。買ってもらう人の要望に私たちも沿わないといけない。これから導入する商店は間違いなく増えるだろう」と見込んだ。

情報源:読売オンライン