2018/03/01

中国で広がる「シェアリング」書籍、傘、車

中国でモノや空間を共有する「シェアリングエコノミー」(共有型経済)が急拡大中だ。中国で普及し、海外にも浸透しつつある「シェアリング自転車」など新サービスが続々登場している。

中国の書籍大手、新華発行集団は昨年7月、グループ傘下の合肥新華書店で「シェア書籍」を始めた。スマートフォンに専用アプリを入れ、99元(約1700円)の保証金を預ければ、無料で10日間、本を借りることができる。11日目以降は1冊1元の利用料が生じる仕組みだ。

利用者は中国でも人気の東野圭吾氏の小説など最新刊を気軽に読むことができ、書店は大量の新規利用者を呼び込むことができる。わずか半年で全国28カ所に実施店舗を拡大し、アプリ利用者は25万人を超えたという。

最近、地下鉄の駅を中心に目にする機会が増えたのが「シェア雨傘」だ。市内に設置された専用の機械に保証金を預ければ、無料で傘が使え、返却が遅れれば追加料金がかかる。

スマホ決済が広く普及している中国はシェアリングエコノミーと親和性が高く、欧米発のカーシェアや民泊、配車サービスなども瞬く間に普及した。宝飾品やショッピングカートのシェアなどアイデア先行のサービスも多いものの、既に20を超える国でサービスが始まったシェアリング自転車のように、中国発の新ビジネスも生まれている。

中国の2016年のシェアリングエコノミーの規模は3.5兆元と前年比で倍増し、利用者は6億人に達した。「シェアリング(中国語で共享)」は17年の中国10大流行語の一つになり、習近平国家主席もシェアリングエコノミーの拡大を「新たな(経済の)原動力」と評価し、国ぐるみで育成する構えだ。中国国家発展改革委員会など政府の主要官庁は昨年7月、連名でシェアリングエコノミーに関する指導方針を発表し、監督体制の強化などルール作りに乗り出した。サービスのメリットを生かしつつ急成長の副作用をいかに抑えるかが、日本を含め世界的な課題となっている。

情報源:毎日新聞