2018/08/20

シェア自転車「Ofo」がDidiに約1650億円で買収される

先月、多数の中国メディアの報道によれば、滴滴出行(DidiChuxing)はOfoに対し既に15億USD(日本円で約1650億円規模)の買収価格を提案し、合意に向け話し合いが進められているという。Ofo側は、買収価格の低さに難色を示しまだ合意には至っていない。わずか4ヶ月前に食品デリバリー最大手「美団(Meituan)」がシェアバイク最大手「Mobike」を買収した金額が27億USD(日本円で3000億円)であることを考えると、15億USDという買収価格に難色を示す気持ちもわからないでもない。

しかし、Ofoの現状を考えると、多くを主張できる要素も少なく大方この買収金額で近日中に合意するものと推測される。中国のキャッシュレス社会の象徴の一つであったシェア自転車の両巨頭「Mobike」と「Ofo」であるが、結局のところ両社とも単独での黒字化を実現できず、単独企業運営を終えようとしている。

最近、中国を訪問した方から頻繁にシェア自転車の惨状を指摘される。シェア自転車の使い勝手を体験したいために、一生懸命アプリをダウンロードして使ってみたものの、ブレーキが壊れていて危険な目にあったとか、チェーンが外れかけで前に進まないとか、サドルの無い自転車に乗り痛い目にあったとか。実は、筆者も現在は「Mobike」や「Ofo」をほとんど使用せず「HelloBike(哈罗单车)」の一択である。

Ofoの経営危機を巡っては、当サイトでも何度も記事にして、その経営動向を不安視してきた。7/25の中国メディアの報道によれば、Ofoのシェア自転車に関して、200万台の通信機能が遮断される事態となっているという。現在Ofoが提供するシェア自転車数は1400万台であり、実に1割以上が機能しないというのである。

その理由は、シェア自転車の中核機能と言える通信代金をOfoが滞納しなければならない窮状であり、通信会社はシェア自転車に搭載された通信機能を切断してしまったのである。この状況が続ければ、さらなる追加の通信機能の遮断が予想されている。経営悪化は想像以上に深刻化しており、滴滴出行(DidiChuxing)が提案するMobikeのおよそ半額での買収提案にも影響しているのである。

実は、Ofoの買収観測が浮上するのと同時に、俄かに注目を集めているのが業界3番手のHELLO BIKE(哈罗单车)である。7/23日には、アリババ陣営のアントフィナンシャルなどから10億USD(日本円で1100億円)規模の資金調達を完了し活気付いている。ある注目企業が隙を見せると、常に次のスター候補が登場する。こうした新陳代謝のスピードこそが、中国テクノロジーの発展の源泉となっているのかもしれない。

情報源:GloTech Trends