2020/02/05

インドモバイル決済の一角を占めるPhonePe

この2年間、インド政府はデジタル取引の推進に力を入れ、それが米国や中国の企業に大きなビジネスチャンスをもたらした。米調査会社の「Sensor Tower」によると、2018年にダウンロード数が世界で最も多かったフィンテックアプリは米グーグルのモバイル決済アプリ「Google Pay」と、米小売大手ウォルマート傘下のインドEC大手「Flipkart」系列の決済サービス会社が手掛けるアプリ「PhonePe」だった。また、これら2つのアプリがインドでUPIを活用した取引の3分の2以上を占め、アリババが出資するインドの決済サービス「Paytm」は昨年末、トップの座を明け渡し、第3位に沈んだ。NPCIのモバイル決済アプリ「BHIM」を含むその他決済アプリの市場シェアも浸食されつつある。


NPCIはUPIによる銀行間のシームレスな決済の実現を目的として、インドの中央銀行であるインド準備銀行(RBI)主導で設立された。これまでに銀行もモバイル決済アプリをリリースしてきたものの、利用率は高くなかった。このため、インド準備銀行は2年前、米グーグルなどの民間企業がUPIを活用してインドの決済市場に進出することを認めた。

インド市場でトップシェアを誇るのはGoogle Payだ。インド進出は2017年9月と遅い方だったが、急速にシェアを伸ばした。Paytm、PhonePe、BHIMなどの決済アプリはいずれもUPIを利用しているが、それでも2017年8月のUPIを利用した月間決済件数は1600万件にとどまっていた。その翌月、Google Playがインドに進出し、UPIの月間決済件数は3000万件に倍増。同年11月には1億件を突破し、1年後には5億件に膨らんだ。NPCIによると、今年9月の月間決済件数は9億5500万件となっている。

その中、PhonePeはWeChatPayを真似して(チャットベースのアプリ内で支払いツールを起動する)チャット機能を開始した。同社によると、ユーザーは、他のメッセージングアプリを必要とせずに、お金を要求したり、支払いの受領を確認したりしながら、互いに会話できるようになった。現在1億8500万人以上のユーザーが利用できる支払いチャットツールは、PhonePeの送金フロー機能に統合されている。

PhonePeユーザーは、アプリを開いて携帯電話の連絡先リストから連絡先を選択し、「チャット」と「送信」の2つのオプションから選択する必要がある。ユーザーは[チャット]をクリックしてメッセージを送信し、[送信]をクリックして支払いを行うことができる。

同社は今後数週間のうちにグループチャットなどの新機能を導入し、ユーザーがプラットフォーム上で友人や家族にお金を簡単にリクエストしたり、集めたりできるようになると語った。

同様の支払いチャット機能は、2017年にPhonePeの大敵であるフィンテック企業Paytmによって開始された。Paytmは「高コスト」を理由に発売から1年以内に閉鎖した。WeChatのような機能「Inbox」は、Paytmユーザーが写真やビデオも共有できる新しいメッセージングプラットフォーム。

一方、Facebookが所有するメッセージングプラットフォームWhatsAppは、すべての企業にユーザーデータの保存を義務付けるインドの規制とデータコンプライアンス規則に巻き込まれたため、数年前から一般向けのピアツーピア支払いツールWhatsApp Payの発売に苦労している。2018年以来、インドの4億人のユーザーベースの100万人のユーザーでテストを実施している。

インドには現在、UPI(Unified Payments Interface)を使用したデジタル支払いを受け入れる1,000万人以上の加盟店がいる。モバイル手段を介したピアツーピアの即時送金を可能にする決済ツール。

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