2017/07/25

中国滴滴、アジアでUber包囲網

中国の配車アプリ最大手、滴滴出行(DiDi)は24日、ソフトバンクグループと共同で東南アジアの同業最大手グラブに20億ドル(約2200億円)出資すると発表した。シェアリングエコノミーが世界で広がるなか、ライドシェア(相乗り)市場を切り開いた米ウーバーテクノロジーズ(Uber)の包囲網を敷く。シェアリングエコノミー分野で日本企業を交えた米中大手の陣取り合戦が加速している。

「東南アジアでネット経済のリーダーのグラブと協力していきたい」。滴滴の程維CEOは、24日の発表文で出資の意義をこう強調した。

グラブ(Grab Taxi)は2012年にマレーシアで設立され、現在はシンガポールに本拠地を置く。両国に加え、インドネシア、フィリピンなど7カ国の65都市で、タクシー配車やライドシェアのサービスを展開。5000万人以上がスマートフォンの専用アプリに登録しているという。

滴滴の利用者数は4億人以上に達する。すでに米国でウーバーのライバルのリフトと資本を含む業務提携をしており、滴滴のアプリを米国でも使えるようにしている。

その一方で、インドの同業大手オラに出資。15年にもグラブに出資しており、今回の増資で提携関係を強化する。今回のグラブとの提携も、アジアでの足場を固めるのが狙いだ。

つばぜり合いが起きているのはライドシェア市場だけではない。民泊でも中国の途家と米エアビーアンドビーがアジア市場の争奪戦を繰り広げている。

滴滴は中国で政府と協力して渋滞緩和対策や都市計画作りに参画している。自動車が所有するものではなく、共有して利用する時代になったときのプラットフォームになるための布石であり、中国からアジア全体に広げる構想に向けた一歩と位置づける。

ソフトバンクの孫正義社長は今回の出資について「グラブは交通と決済の技術を持っている」とコメントした。中国では出資先のアリババ集団がスマホの決済サービスで先行して中国で大きな成功を収めただけに、東南アジアでもグラブをテコに決済サービスで成長を実現させる戦略を描く。

情報源:日経新聞

2017/07/24

中国QR決済、意外の被害ケース

「Alipay(支付宝)」や「WeChat Pay(微信支付)」など、中国で急速に進むスマホ決済。今や屋台の肉まん売りから小銭を乞うホームレスまでQRコードを持ち、人々は電子決済で支払いを済ませる。消費者・サービス提供者の双方にとって利便性が格段に上がっているが、一方で犯罪者も巨大な電子決済市場に目をつけないわけがない。

7月5日、重慶市で起きた事件は、スマホ決済の意外な盲点をついたものだった。いくら電子決済ネットワークに高度なセキュリティシステムが施されていようと、それを使用するのは人間だ。犯罪者はそこに目をつけた。

「重慶晨報」などによると、重慶市内の複数の店舗でQRコードに関連した詐欺事件が発生し、2人の男が逮捕された。5月23日、同市内のショッピングモールのテナントであるファストフード店から警察に通報があった。店員によると、客がスマホ決済を利用する際に使う店舗固有のQRコードを、何者かが別のQRコードにすり替えたというのだ。

中国のスマホ決済は、送金側・着金側ともに固有のQRコードが割当てられ、支払い処理が行われる。飲食店等では、このQRコードはカウンターやテーブルにシールとして貼られていることが多いのだが、同店のレジ前に設置されているQRコードを確認したところ、なんと本物のQRコードの上に、プリントされた別のQRコードがプリントされたシールが貼られていたのだ。

こんな簡単で稚拙な仕掛けにもかかわらず、店側が気づくまでなんと約2000元(約3万2000円)分の決済が別のQRコードの“持ち主”に渡ったという。スマホ決済は支払いが行われたとき、双方に伝達される。だが、飲食店やコンビニなどでは客側が自分のスマホの決済画面を見せて「支払いました」と店員に伝えることが多い。店員は客が多いと店側の端末をいちいち確認しないことも多く、そのQRコードが偽物かどうかわからないのだ。

その後、警察はこのQRコードの名義人を洗い出すとともに、同じショッピングモール内の別の店舗で同様の被害がないかを捜査していた。すると、発覚から4日目にとんでもないことが起こった。ショッピングモール内で不審な行動をする男2人組を警察官が取り調べたところ、なんとカバンからQRコードが印刷されたシールが大量に見つかったのだ。シールはビニール袋に小分けにされており、合計314枚が確認された。ファストフード店の犯人もこの2人だった。

2人は当局の取り調べに対し、偽の身分証や複数の携帯電話の番号などを使用し、架空名義人のQRコードを大量に製造。ショッピングモール以外でも複数の繁華街の店舗でシールを貼ったことが判明した。すでに20店舗でQRコードによる売上金の窃盗行為を行っていたことも認め、これまでに合わせて1万元(約16万円)を詐取することに成功していたという。

中国において、フィンテックのセキュリティホールを突破するのは、凄腕のハッカーではなく、原始的な方法で人を欺く名も無き泥棒たちなのかもしれない。

情報源:Roboteer

2017/07/21

中国が超速で「IT先進国」に変貌している理由

2017年7月、無人店舗「タオカフェ」が中国メディアの話題をさらった。

タオカフェは中国の電子商取引(EC)最大手、アリババグループの手になるもの。大きめのコンビニ程度の店内にはコーヒーなど飲料品の注文コーナーがあるほか、雑貨や土産物などの売り場が併設されている。アリババグループのノベルティグッズや、後述するタオバオ・メイカーフェスティバル出店企業が制作した記念品が販売されている。

アリババのECサイト「タオバオ」のスマートフォンアプリでQRコードを読み込んでから入店。あとは商品を選んで店から出るだけで買い物が終了してしまう。店員がいないだけではなく、財布を取り出したりスマートフォンで決済したりする必要すらない。

飲料品の注文は音声認識で行われ、客がレジに話しかけると自動的に注文が認識される仕組みだと紹介されていたが、筆者が訪問した時点ではレジに店員が立っており、客ではなく店員が音声で注文していた。構想では単なる音声入力ではなく、声紋を解析して注文者が誰かを認識し、注文と同時に決済も行われる仕組みだという。

技術面の詳細については非公開だが、筆者の観察したかぎりでは顔認証と非接触型の無線タグ(RFIDタグ)を使っているようだ。入店時にカメラで顔認証を行い顧客を特定。退店時にはRFIDタグによって購入商品をカウントし、顔認証によって特定した顧客の電子決済口座から代金を引き落とすという仕組みになっている。

同店はあくまでコンセプト店であり、7月8日から12日に中国の杭州で開催された淘宝造物節(タオバオ・メイカーフェスティバル)期間限定の公開だ。商品1点1点にRFIDタグが付けられているためそれなりのコストがかかっているはずだが、タグの回収などは行われていない。

採算度外視のコンセプト店だからこそできる手法ではある。現時点ではアリババグループが正式サービスとして展開する計画はないが、強烈な未来感を与える無人店舗は大きな注目を集め、公開初日にはタオカフェに約1万人もの入場客が押し寄せ、長蛇の列を成していた。

ここ半年ぐらいだろうか、中国IT企業から極めて独創的かつ先進的なビジネスが登場している。2016年の本格導入から猛烈な勢いで普及が進むモバイクなどのシェア自転車や、アリペイ、ウィーチャットペイなどのスマホ決済がその代表格だ。

かつての中国といえば、先進国の下請けとしての「世界の工場」や、高速鉄道に象徴されるように、外資の技術からノウハウを吸収したうえで国産化に挑むというイメージが強かったが、IT分野では今や米国に次ぐイノベーションの発信地という地位を確立しつつある。

この変化の背景には何があるのだろうか。現在、中国企業の時価総額1位はEC最大手のアリババグループ、2位がスマホ向けメッセンジャーサービスを擁するテンセントだ。銀行や国有企業ではなく、民間のIT企業こそが中国経済をリードする存在となっている。

この2社に検索最大手のバイドゥ、EC大手のJDドットコム、スマホ製造大手のシャオミなどを加えたITジャイアンツは、AIとビッグデータに象徴される新技術の時代で覇権を勝ち取るべく、積極的な投資を続けている。

2016年、アリババが企業買収・出資に費やした額は約4600億円。テンセントはそれを上回る約5000億円を投じている。革新的なサービスを生み出せば大手企業による買収という出口が見えるだけに、ベンチャーの先鋭的なサービスが続々と登場。中国IT業界にはイノベーションと変革を追求する動きが広がっている。

熱を伝えているのは投資マネーだけではない。新たなパラダイムが破壊的なものになると声高に叫び続ける「語り部」的存在が、アリババグループの創業者ジャック・マー(馬雲)氏だ。経営の第一線からは身を引いた同氏は現在、年100回以上もの講演をこなしているが、最近はというとパラダイムシフトを強調する発言が続いている。

アリババグループは7月12日、同じ杭州で第10回天下網商大会(グローバルネットショップカンファレンス)を開催した。マー氏は「Made in Internet」とのタイトルで講演した。

天下網商大会は2004年から2012年にかけてアリババが毎年開催していたイベントで、中国ECの未来を指し示す羅針盤として注目されていた。ECに対する認知が十分高まったとして休止されていたが、大変革の時代を迎えた今こそIT企業家やネットショップ・オーナーにメッセージを送る必要があるとして再開を決意したという。

マー氏は言う。現在、PCからモバイルインターネットへという大波が押し寄せているが、技術革新は加速しており次の大波も迫ってきている、と。ECを基盤に発展してきたアリババだが、今後はもはやECは消滅しすべての小売りがインターネットと結合する「新リテール」の時代が到来すると予言している。
スマホアプリでしか決済できない

「新リテール」とは何か。そのシンボルと目されているのがアリババが出資したベンチャー企業、盒馬(フーマー)が展開する生鮮食料品店「盒馬鮮生」だ。

現在、上海市を中心に中国で12店舗を展開している。一見すると普通のスーパーだが、店舗型倉庫としての役割を果たしており、スマホアプリで注文すると5キロメートル圏内には30分以内で配送する。支払いは基本的にスマホアプリでしかできない。匿名性の高い現金ではなく、詳細な購入者情報が得られるモバイルペイメントに特化することで、より細やかなデータを入手することが可能となる。

アリババグループは2015年に家電量販店チェーン「蘇寧雲商」に出資。今年初めには百貨店グループ・銀泰商業を買収したほか、スーパーやコンビニを展開する百聯集団と戦略的提携を交わした。今後はこれらオフライン小売企業の「新リテール」対応を急ぎ、オンラインとオフラインの融合を図る方針だ。

またマー氏によると、「新リテール」は第一歩にすぎず、新製造業、新金融、新技術、新エネルギーを加えた「5つの新」のすべての分野に取り組みを広げていくという。アリババグループ各企業の重役が参加する「5つの新執行委員会」の立ち上げも発表されている。

ビッグデータやAI(人工知能)、あるいはインダストリー4.0など、技術革新による新時代の到来を示す言葉は日本メディアでもたびたび取り上げられている。しかしながらこうした技術が今日明日にも日本を変えるという実感はない。中国でも新技術がどのような世界を作るのか具体的な姿が見えているわけではないが、まもなく何かが起きるという予感だけは強烈に漂っている。

タオバオ・メイカーフェスティバルでの取材中、会場外にいたとき、一群の老人たちに声をかけられた。普通話(標準中国語)も怪しげなローカル色むき出しの人々だったが、「あの無人店舗はどこにあるのかね?」と場所を聞かれたのだった。「未来へ向かう熱はこうしたお年寄りにまで届いているのか」と中国の空気感を強く感じる一場面となった。

情報源:東洋経済

2017/07/19

「インド版WeChat」Hikeの野望

調査企業IDCのデータでは、インドではフェイスブック傘下のWhatsAppが約9割のシェアを握っている。テンセントは昨年、インドで設立5年目のメッセージアプリHikeの資金調達を主導し、総額1億7500万ドル(約200億円)の資金を集めた。

Hikeの創業者は29歳のKavin Bharti Mittalだ。IDCによるとHikeはインドにおいてWhatsApp以外で唯一の主要なメッセージアプリのポジションを得ている。

2012年、Mittalはインドで数少ないスマートフォンユーザーの一人となった。その頃のインドではネット接続機能もないノキア製の携帯電話が主流だった。これから急激なスマホの普及期が来る事を確信したMittalはすぐにHikeの開発に取り掛かった。

その後数年でHikeは急激にユーザーを増やし、現在は世界で1億人以上の登録ユーザーを抱えている。Hikeの人気の一因は、様々なスタンプが利用できる点。インドの言語は地域によって異なり、ハンドセットからの入力は難しい。タイピングが不要で直観的なイメージをすぐに送信できるスタンプは若者たちを中心に絶大な支持を集めた。

Hikeはその後もユーザーのニーズに沿った機能を盛り込み、今年6月にはインドのアプリでは初めて、モバイル決済機能を実装。競合のWhatsAppらに差をつけた。今後はインドのお祭りの時期に合わせ、現金ギフトを送れる機能も追加するという。これはWeChatの“デジタルお年玉”のインド版的機能と言える。

テンセントからの資金を得たHikeは、インドのスマホ市場を切り開く使命をテンセントから与えられたとも言える。「インドでWeChatを使うのはインド在住の中国人たちだ。彼らはインドでWeChatを広めようとは思ってないし、WeChatはインド向けのローカライズを全くやってない」とMittalは言う。

ベンチャー投資会社GGV CapitalのHans Tungは「WeChatは成熟した市場向けには素晴らしいプロダクトと言えるが、インド市場はまだそこまでのレベルに達していない」と指摘する。

「中国のミレニアル世代は10年をかけてインターネットを理解したが、インドのモバイルのインターネットはまだ3年程度の歴史しかない。インド市場が成熟期を迎えるまでにはまだ2年ほどの時間が必要だ」

経験豊富なベンチャーキャピタリストとしてTungは、テンセントが今後さらにHikeに資金を注ぐと考えている。「テンセントは細かい点に口出しせず、Hikeの成長を見守っていく。自分たちは十分儲かっているし、彼らには好きなようにやらせておけばいいというのが彼らのスタンスだ」

情報源:Forbes

2017/07/18

中国人観光客の消費額が減少、原因はネット通販の発達

調査によると、中国人観光客の世界の百貨店・商店における消費額が今も減少中だ。中国人観光客の2016年における平均消費額は、前年比17%減となった。

コンサルティング会社のオリバー・ワイマンが、中国人観光客2000人を対象にアンケート調査を行った。その結果によると、中国人観光客の2016年の平均消費額は、前年比17%減の6705元(1元は約16.7円)だった。しかし宿泊費と旅行費用が増加し、旅行費用は3.5%増。中国人観光客がショッピングでお金を使わなくなったのは、ネット通販が発達し、アリババや京東商城で多くの商品を購入できるようになったからだ。しかも手軽に注文できて即日には発送されるからだ。

中国人観光客の消費が減少し、日本や米国などの小売業者が影響を受けている。日本の免税店・ラオックスの売上は2016年に33%減少し、米百貨店・メイシーズの店舗数も減少している。オリバー・ワイマンの関係者は、「世界の企業は戦略を調整し、観光客の消費を刺激する必要がある」と述べた。

情報源:韓国聯合ニュース

2017/07/14

スペインでAlipay決済利用地域が拡大

スペインBBVA銀行とEコマース中国最大手のアリババはこのほど、提携を結ぶ合意に達し、Alipay(アリペイ)決済サービスをスペイン国内の多くの地域に拡大することとなった。これにより、中国人観光客がスペイン旅行中の消費活動が便利なものとなる。

今年、アジア地域から少なくとも50万人の観光客がスペインを訪れ、消費額は10億ユーロ(約1280億円)に上ると見込まれている。中国人のモバイル決済は今や完全に定着している。スペイン側はこのような現状を鑑み、アリペイ決済サービスの全面的導入を計り、BBVAは他社に先駆けてアリババとの間に提携合意を成立させた。

「中国では、スマホによる決済がすでに大々的に普及している。中国人は外出時に財布を持つ必要がなくなり、スマホさえあれば、外出先であらゆる消費行為が実現できる。このような状況から、スペインもモバイル決済業務を急速に普及させる方針だ。これにより、中国人観光客のショッピング消費が便利になるだけではなく、スペイン現地の人々にも、このような新型の消費スタイルを試す機会が与えられる」。

BBVA銀行は現在、各大型商業施設と、アリペイ決済に関する業務提携について話し合いを進めている。 アリペイは今年5月、スペインのほかに米国の某決済企業と合意に達し、全米でのモバイル決済の実現に向けタイアップすることとなった。

情報源:中国新聞網

2017/07/13

ドンキが「WeChat Pay」に対応、その狙いは

ドン・キホーテは、国内37店舗で、中国人観光客向けの決済サービス「WeChat Pay(微信支付)」に対応した。5月にオープンしたばかりのMEGAドン・キホーテ渋谷本店でセレモニーが開催された。

これまで日本でもWeChat Payに対応する店舗は増加しており、羽田空港などで利用できるようになっていたが今回のドン・キホーテの取り組みを皮切りに、テンセントでは中国人観光客が訪れる地域や店舗を重点対象として、WeChat Pay対応店舗をさらに増やす取り組みを進めており、それが後述する「WE Plan」となる。

ドン・キホーテでは、さらに対応店舗のうち、渋谷、東京・新宿東口店や大阪・道頓堀御堂筋店は、テンセント側と連携して期間限定的にユーザーへの情報発信を強化する“WeChat Pay旗艦店”となる。WeChat Payにおける旗艦店とは、一定期間だけ、中国人観光客がよく訪れる店舗でなおかつ立地の良い店舗から選ばれ、「微信」上で重点的に紹介される。送客効果を高めるキャンペーンとして、店舗側が活用できるようWeChat Payの機能として提供されている。

もともとドン・キホーテでは、2008年ごろからは、海外で利用される決済手段への対応も始めており、中国人向けとしては、今回のWeChat Pay以前にも、中国アリババグループの「Alipay」(アリペイ)や、クレジットカードの銀聯にも対応してきた。

そうした既存の中国人向け決済手段に加えて、今回「WeChat Pay」に対応するのは、単なる選択肢の拡大、利便性の向上に加えて、微信が、中国国内において、LINEのようにコミュニケーションツールとしてデファクトスタンダードの地位を確立していることがある。中国人がほぼ使っている、とまで言われる微信だからこその強みがWeChat Payにはある、という視点だ。

実際に利用シーンを見てみると、レジでWeChat Payを利用して支払うだけで、ユーザーは自動的に、ドン・キホーテの微信公式アカウントをフォローする。公式アカウントを通じて、購入後も、店舗側からは新製品や新サービスなどの情報を届けられるようになり、質問にきちんと回答することで顧客満足度の向上を図れる。そうした企業と消費者のコミュニケーションを通じて、企業イメージの確立や、リピート客の増加、ユーザー間の口コミを通じた新規客の獲得も期待できる。ドン・キホーテの微信公式アカウントでは、日本から海外への発送に対応した越境ECサイトへの導線もあり、「コストゼロで一度来店した人をECサイトへ誘導できるようになる」(高島氏)。コミュニケーションが招くさまざまなメリットが、WeChat Payにはある、というわけだ。

一方、今回の発表と時を同じくして、テンセントでは、海外の店舗がWeChat Payに対応しやすくるための施策「WE Plan」と、WeChat Payの加盟店を開拓する企業、いわゆるアクワイアラーが利用する海外オープンプラットフォームを発表した。

オープンプラットフォームでは、店舗側は、WeChat Payの正規アクワイアラーを通じて、オンラインで手軽に加盟店申請ができるようになる。そして「WE Plan」では、加盟店に対して、WeChat Pay対応店であることを示すステッカーなど、販促に使えるツールやクーポン、WeChat Payを通じたキャンペーンを実施するための機能などが提供される。店舗にとって消費者にアピールしやすい機能を揃え、申請しやすくすることで、対応店のさらなる拡大を図るのが「WE Plan」という形だ。

テンセントでは、中国人がよく訪れる日本、台湾、香港などのほか、今後はオーストラリアの潜在的なニーズに注目。その一方で、日本人向けサービスの展開については「ニーズがあれば検討していくことになる」(テンセント WeChat Pay国際事業総責任者の殷洁氏)とするに留めた。

情報源:ケータイ Watch