2017/10/17

Airbnbや小猪も「芝麻信用」に対応、保証金不要も

「芝麻信用」とは、日本よりも先行して電子マネーが急速に浸透する中国で、猛威を振る信用評価スコアのこと。「芝麻信用」は電子マネーのAlipay(アリペイ)を運営するアリババの金融事業子会社である蚂蟻金服(Antgroup)がスタートしたサービスだ。

ビッグデータを使い個人の信用力をスコアで可視化し、評価スコアが高い人には、ローンの金利優遇やレンタルサービスの保証金不要、ホテルのデポジット不要など様々な社会生活サービスでメリットを受けられることから利用者が急増している。

民泊仲介サイトのAirbnb(エアービーアンドビー)は、FacebookやGoogleなどのアカウントをAirbnbに接続するように、ご自身の芝麻信用をAirbnbに接続することでAirbnbコミュニティ内の信用度を高めることができるようになる。

また、「芝麻信用」は、複数のホテル、民宿プラットフォーム(「飛猪旅行」、「小猪短租」等)と協力し、信用評価の高い顧客(600点以上)向け保証金不要、行列待ち不要のサービスを提供。便利で効率の良いプロセスにより、ゲストのチェックイン所要時間を従来の3分から45秒に短縮し、チェックアウト時間を従来の2分から18秒に短縮したという。

日本ではほとんど認知されていないが、中国では急速に普及してきており「芝麻信用」以外にも、騰訊(Tencent)の「騰訊征信」など、信用スコアサービスを提供する会社は数社ある。

隣国中国ではアリババでの購入履歴に加えて個人の学歴・職歴、公共料金、税金納付、マイカーや住宅の資産状況などのあらゆる個人情報が一元管理され、ローンや引っ越し、ホテルや民泊への宿泊、レンタカー利用など様々な事前審査において利用される。

中国で急速に普及を始めた個人を信用スコアによって一元管理する「芝麻信用」は中国だけの特殊性によるものなのか、日本でも普及する可能性があるのか、信用スコアを取り巻く今後の動向から目が離せない。

情報源:Airstair

2017/10/16

中国銀聯とAlipay、賃貸住宅市場に参入

中国でオンライン決済システムを運営する中国銀聯が11日に公式サイトに掲載した情報によると、同社は遼寧省瀋陽市房産(不動産)局と、賃貸住宅サービスプラットフォームをめぐる連携協議に調印し、共同で賃貸住宅市場の構築を推進し、市民によりよい賃貸関連のサービスを提供することで合意した。中国銀聯賃貸住宅金融サービスシステムは、政府の賃貸住宅プラットフォームとリンクし、不動産開発業者や機構運営企業、賃貸オーナー、借り手などとマッチングすることができる。一方、房産局は、銀聯のスタンダードインタフェースを通して、各銀行や各種金融機構の金融商品とマッチングし、政府の賃貸住宅プラットフォームから、全ての銀行や各種金融機構の金融サービスをワンクリックで確認できるようにして、便利なサービスを提供したい考えだ。

同協議に調印される前日、Alipay(アリペイ)も北京や上海など8都市で、信用度に基づく賃貸住宅サービスを打ち出すことを発表した。これにより、アパート100万室が支付宝のシステムに盛り込まれることになるという。信用度が高い場合、保証金なしで住宅を借りることができ、毎月定期的に家賃を払うのみとなる。

Alipayのホームページで「賃貸住宅」と入力して検索すると、信用度に基づく賃貸住宅サービスのページに入ることができる。そして、信用度評価を受けた住宅の情報を見ることができるため、違法なブローカーを心配する必要はない。また、オーナーと借り手が電子版の契約書にサインすることができるため、契約書をめぐるトラブルを避けることができる。その契約書にサインすると、その部屋は自動的に消去され、貸出済みにもかかわらず、他のユーザーがその情報をチェックするという状況を避けることもできる。

Alipayによると、今年末までに、その賃貸住宅プラットフォームに、借り手、オーナー、業者の信用情報を掲載できるようにする計画という。借りた家をきれいに使ったり、家賃を期日通り払ったり、約束を誠実に守ったりすることなどは、どれも信用度を高める要素となる。一方、事実とは異なる賃貸住宅情報を掲げたり、家賃を滞納したり、契約の期日を待たずに契約を解消したり、勝手に家賃を上げたりなどの行為は、信用度を下げる要素になる。

消費の高度化が進むにつれ、賃貸住宅市場の規模も急速に拡大している。鏈家研究院が発表したレポート「賃貸住宅の台頭」によると、2025年までに、中国の賃貸住宅市場は2兆9000億元(約49兆3000億円)規模まで拡大し、30年にはさらに4兆6000億元(約78兆2000億円)規模に達すると予測されている。

業界関係者は取材に対して、「賃貸住宅は、オーナー、借り手、ブローカー、情報プラットフォームなど、全てに高い信用度が求められる業界。全てが高い信頼を得ることができれば、業界全体が健全に発展し、トラブルを避けることができる。銀聯も、Alipayも、賃貸住宅市場でネックとなっている問題を解決することで、この数十兆円規模の巨大な市場に参入し、利益を上げようとしている」との見方を示した。

情報源:経済参考報

2017/10/15

中国のGW、WeChat、Alipay、銀聯いずれも外国での利用が大幅増

爆買い真っ盛りの2015年、中国人の決済手段として大きな注目を集めたのは「銀聯カード」だった。それが今はモバイル決済の「支付宝」「微信支付」へと移っている。ドンキホーテの大型店では両方使えるし、ローソンは都心以外でも「支付宝」が使用できるようになった。時代の変化は目まぐるしい。

国慶節と仲秋節が重なり8連休となった今年の黄金週、微信支付、支付宝、銀聯カードの3者の成績は、どうだったのだろうか。中国ニュースサイト「今日頭条」が総括記事を載せた。

WeChat Pay

休暇中の微信支付の海外利用状況は、「国慶微信跨境支付報告」によると次のようになっている。客数の多い地域は、(1)東南アジア、(2)日韓、(3)香港・マカオ、(4)北米、(5)欧州の順である。

しかし国地域別の使用額では、(1)中国香港、(2)タイ、(3)韓国の順だった。海外で微信支付のシステムを導入している商店は13万軒以上、対応外貨は13種である。

また買物をした人の性別では、男性65.4%、女性34.6%だった。世代別では90后(1990年代生まれ)34.7%、80后(1980年代生まれ)30.8%と、この年齢層で3分の2近くを占めている。また最も多く使ったのは広東省人だった。

Alipay

休暇中の微信支付の海外利用状況は、「支付宝相関データ」によると、今年の支付宝による海外消費は昨年の8倍を超えた。

また一人当たり平均消費額も50%近い大幅上昇だった。また90后の比率は44%に達し、1人当たり平均は1301元だった。また00後(2000年代生まれ)も消費の主役に登場、平均531元を使っている。

目的地別では、香港、タイ、台湾が多かった。海外で支付宝のシステムを導入している商店は20万軒以上、対応外貨は18種である。飲食店、スーパー、百貨店、コンビニ、免税店、テーマパークなど多彩である。
銀聯カード(china Union Pay) 海外旅行では中国人は必ず携帯する

国慶節明け、銀聯カードは「十一長假銀聯網絡交易データ」を発表した。それによると黄金週の国内外での決済額は、1兆3700万元、決済件数は7億2800万、それぞれ前年比36.2%と11.7%増加した。

銀聯

また銀聯カードは、微信支付、支付宝に対抗した非接触式ICカード、Quick Passの普及を急いでいる。これはApple Pay、Sumsung Pay、Huawei Pay、MiPay(小米支付)などの提携先モバイル決済とともに拡大している。1日平均の利用金額は、5月の労働節連休時に比べ、10月は50倍以上となった。

しかしそうはいっても第一四半期のモバイル決済シェアは、支付宝シェア54%、微信支付40%、その他はたった6%しかない。

銀聯カードの携帯は、海外旅行における中国人必須の習慣だ。またフリープランの旅行スタイルが増え、海外消費は多元化する一方で本土化を欲している。それに応え多くの国へ銀聯カードの扱いを奨める。

いずれの決済手段も三者三様に中国人の海外進出に歩調を合わせ、順調に拡大を続けていた。今後の主戦場はモバイル決済だ。やはりシェアでトップ、来春には日本人向けサービスにも進出を計画している「支付宝」を中心に展開するのは間違いなさそうである。

情報源:今日頭条、ZUU編訳

Alipayの信用スコアで敷金なしでマンション賃貸へ

近日、アリペイは、北京、上海、深セン、杭州、南京、成都、西安のマンションを賃貸するための新しいプラットフォームを提供している。中国全土百万以上のマンションは、人々の信用力を追跡し評価する胡麻信用アルゴリズムで、敷金を置き換えた前払い金ゼロの仕組みを実現した。

将来のテナントと土地所有者は、お互いに多額の仲介手数料を払うことがなく、これによりアパート入居者は3ヶ月分の家賃を事前払う経済的負担から解放される。ビッグデータを使用して、このサービスは人々がレンタル詐欺を回避し、レート上昇を知らせるのにも役立つ。同時に、土地所有者は、フィンテック(金融技術)の抱擁と、それがはっきりしていないテナント間の信頼性問題に取り組む能力によって保護されている。

近年では、中国は刻々と変化する経済社会条件の中でより手頃な価格の都市住宅を提供するために賃貸市場の発展を注目してきた。フィンテックを採用し、そのようなイニシアチブを発足させることは、これを発展の一歩とし、2020年までに全国的な社会信用システムを確立するという中国の目標に一歩近づけるものである。

2017/10/14

タオカフェ登場で加熱する「無人店舗」競争

レジは20世紀の遺物として消えてなくなってしまうのだろうか。2017年7月8日から12日の間中国で試験的に開設されたタオカフェは、小売業界の話題をさらった。200平方メートルほどの店内には雑貨や土産物が並び、コーヒーなどを注文できる飲食スペースもある。入店時にスマートフォンアプリで認証を行った後は、財布を開く必要も決済を行う必要もない。商品を受け取って、店を出るだけだ。

タオカフェを運営するのは中国でECを中心に一大商圏を築いたアリババグループである。ECサービス「淘宝(タオバオ)」、電子マネー決済を行う「Alipay(アリペイ)」といったオンラインサービスを運営している。これらの仕組みを活用し、さらに、人工知能技術や生体認証技術を組み合わせて、タオカフェを実現した。

利用者がタオカフェの入店時にアプリ認証及び顔写真の撮影を行うのは、タオバオのアカウント情報と、入店した人の顔を紐づけるためだ。カフェスペースで注文を行った際には、顔写真を照合して、誰が何を注文したかを記録する。そして、商品が用意されれば、顔写真によって、誰の注文かを判別し、商品が渡される。

また、飲食スペース以外の商品を購入する場合は、商品を手にとって、出口から退出すれば購入は完了する。商品ごとにRFIDと呼ばれる電子タグがついているので、レジを通す必要がない。誰が何を持ち帰ったかを自動的に判別し、タオバオのアカウントから代金を徴収する。このタオバオのアカウントには、電子マネー決済を行うアリペイが紐づいているので、別途、決済手続きを行う必要がない。アリババグループの技術を結集して実現したビジネスモデルと言えよう。

タオカフェのコンセプトに影響を及ぼしたと思われるのがAmazon Goだ。2016年の終わりに発表されたAmazonの無人コンビニは世界を驚かせた。RFIDタグを用いるタオカフェとは異なり、Amazon Goでは店内に設置された無数のカメラやセンサーによって、誰が何の商品をとったかを把握するのを目ざしている。

試験的に展開され始めたタオカフェやAmazon Goに加え、中国では多くの無人店舗が開発されている。広東省を中心に10店もの無人コンビニを展開しているのは「BingoBox」だ。食料品やお菓子が並べられた、15平方メートルほどの小さな店舗では、アプリ認証を入口で行い、購入する商品をスキャンして退店する。支払いは、決済機能を持ったメッセンジャーアプリ「WeChat」(ウィーチャット)と連携して行う。

BingoBoxでは、お菓子や日用品は従来のコンビニに比べ5セントほど安く提供され、消費者にとっても利用する価値は大きい。また、従来のコンビニと比べて、4分の1程度のコストで設置可能で、運転資金は8分の1ほどに留まるという。コスト的に優位なビジネスモデルを生かして、1400万ドルの資金調達を行い、200店以上の出店を目ざすとBingoBoxのCEOは語っている。

BingoBoxのほかにも、F5 future、wheelys、Wahahaといった競合がおり、中国での無人店舗開発競争が激化している。シリコンバレーの投資家から資金調達を行い、いずれも急拡大を目ざしている。日本企業もこの流れに乗り、中国での無人店舗開設に乗り出してきた。たとえば、ローソンは上海に2店舗の無人コンビニを設置し、スキャンした商品をアリペイやWeChatで決済する仕組みを構築した。

無人の店舗と聞くと、万引きが増えるのではないかと不安に感じるだろう。アプリで認証しているといっても、他人のスマートフォンを使う成りすましの懸念もある。しかし、中国の例では、不正が驚くほど少ないとされる。

前述のBingoBoxの場合、決済を行うWeChatと連携し、不正を行った利用者は警察へ通報するなどの厳しい対応を取っている。電子マネー決済の割合が多い中国では信用情報を毀損するリスクは大きいため、万引きに対する抑止力が働いているのだ。また、無人店舗にはカメラが多数設置されているため、不審な行動を取ったり、他人のアプリで認証したりした場合は、すぐに検知される仕組みだ。セキュリティの仕組みが整っていない有人店舗より、遥かに強固な体制といえる。

情報源:SBBIT

2017/10/13

中国人の海外高額買い物は銀聯カードに

近年、モバイルインターネットとモバイル電子商取引の好況により、2つの支配的なモバイル決済プレーヤーであるWeChat PayとAlipayが近年急速な成長を遂げている中、中国の決済環境は激しさを増している。しかし、これらのプラットフォームが実際に高級小売業を揺るがすことができれば、疑問が残る。アジア・ファイナンシャル・レビューによると、中国銀聯は、高級品を購入することに関して競争力を持っている。

McCarroll MaseratiのマーケティングスペシャリストであるLerina Lamは、多くの中国の消費者が、オーストラリアで銀聯カードを一度スワイプすることで、高価な自動車ブランドの高級車を10万ドル以上購入したと語った。

これらの消費者の多くは25から45歳の間の海外留学生や駐在企業の幹部で、一回の購入額の高い銀聯カードを持っている。そのおかげで高級車ディーラーショップの近年の売上高は20%増加したという。

Sutherlandにある日本のプレミアム自動車ブランドLexusも、銀聯から利益を得て、導入してから50%の成長率を見せている。銀聯で取引されるワンタイム支払いの最高額は、オーストラリアで購入した宝石類で85万ドルであったと報告している。

15年前に設立された中国銀聯(ChinaUnionPay)は、VisaとMasterCardに対する中国の答えである。銀聯は、中国の中央銀行である中国人民銀行の承認を得て、発行したカードの枚数に基づいて世界最大のペイメントカード会社になった。ロンドンベースの支払いコンサルティング会社RBRの報告によると、銀聯は2015年の21.6兆ドルのグローバル決済市場の37%を占めていた。

さらに、銀聯は年間50,000ドルの支出上限を回避しようとする中国のバイヤーのための代替ソリューションになる。この支出上限は、主に小売商品ではなく物件の購入を制限するために設定されているため、中国の高級バイヤーはマセラッティ車などの高級品に大きく費やすことができる。

中国のWeChat PayとAlipayの人気にもかかわらず、中国政府は、第三方決済事業に対して明確なルールを設定している:1ユーザー1日当たり5000元($ 754)と一回2000元($ 300)まで支払いできる。この規制は贅沢な支出の障壁となり、買い物がその額を超えると豪華消費者がWeChatで支払いを決済できるかどうかという疑問が生じる。

その結果、銀聯は、モバイル決済アプリケーションに対して明らかな競争上の優位性を持っている。銀聯のユーザーが1,000元以上の支出を中国政府に報告するだけで、彼らはトランザクションごとに必要なだけ支出することができる。

WeChatは高級ブランドの新しい販売チャネルとなっている。今年初め、フランスの高級ブランド、ロンシャンと英国のファッション界のバーバリーは、ともにWeChatでハンドバッグや衣服の販売を開始した。フランスの高級ブランドGivenchyは、過去のバレンタインデーの間に非常に印象的なセールス記録を達成し、12分以内に120万元のハンドバッグを販売した。

しかし、消費上限政策はWeChatの取引価値を低下させ、高級ブランドがアプリを使って安定した収益を生み出す可能性は低くなっている。

AlipayとWeChat Payはそれにもかかわらず、小額の支払いでは依然として非常に人気がある。たとえば、Alipayのユーザーは2015年に月間平均2,921ドルを費やした。同期間、WeChat Payはユーザーの平均消費レベルが568ドルで停滞しており、2016年にこの数字は1,526ドルに増加した。

情報源:Jing Daily、ChinesePayment翻訳編集

2017/10/12

熊本県、訪日中国人観光客向けWeChat Pay開始

訪日中国人向け決済であるWeChat Payなどを日本で展開する「QF Pay Japan」と地域銀行と自治体が出資する"日本版DMO(目的地型観光振興会社)"の「くまもとDMC」は10月11日、熊本県内の観光地においてWeChat Payの店舗への導入支援を共同事業化することに合意した。

日本版DMOであるくまもとDMCは、地域の「観光地経営」の視点に立った観光地域づくりの活動の1つとして、地域の観光関連売上を向上させることを目的に、地域ぐるみで訪日中国人観光客向けにモバイル決済の「WeChat Pay」を導入する。

熊本市内を皮切りに、今後は阿蘇市・天草市など熊本県内の観光地を中心にWeChat Payの導入を順次展開していく。

また、今後QF Pay Japanでは日本全国で展開する日本版DMOとの協業を通じ、地域の観光関連売上を向上させることを目指し、地域に根ざした訪日中国人観光客向けモバイル決済事業を積極的に展開していくとしている。